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Git とは
Git(ギット)は、プログラムのソースコードなどの変更履歴を記録・追跡するための分散型バージョン管理システムである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Git
簡単に言うと、ファイルのバージョン管理システムです。PCにインストールして使用します。ソースコードの管理以外でも使用されるようになってきており、クリエイティブな活動をする上で覚えていて損はないです。
実際の使用例はこんな感じです。
OSSとして公開されているvscode開発プロジェクトの履歴をvscodeで表示しています(Git Graphという拡張機能です)。たくさんの線(枝:branch)が伸びているのがわかります。
この記事では詳しく説明しませんが、この枝のような履歴管理方法がGitの特徴です。上の状態からさらに具体的な変更点を見ることもできます。
この記事ではGitをWindwos PCにインストールする方法を紹介します。
インストール手順
基本的にはGitを公式サイトからダウンロードしてインストールするだけです。
Git For Windowsのダウンロード
下のGit公式サイトにアクセスし、[Download X.XX.X for Windows]をクリックしてGitをダウンロードします。
インストーラの実行
ダウンロードしたファイルを実行します。
設定項目の説明
インストールする際にいくつか設定がありますのでその意味を簡単に説明します。
ライセンス規約
まずはライセンス規約を読んでNextをクリック。
追加するコンポーネントの設定
コンポーネントを設定してNextをクリックします。
Additional icons – On the Desktop | デスクトップにアイコンを配置。 ※アイコンから使用した事が無いので不要 |
Windows Explorer Integration – Git Bash Here | エクスプローラ上で右クリックをしたときに『 Git Bashを ここで開く』を追加する。 ※基本はこの『Git Bash』を使うことになるので、ほぼ必須 |
Windows Explorer Integration – Git GUI Here | エクスプローラ上で右クリックをしたときに『 Git GUIを ここで開く』を追加する。 ※Git GUIを使うくらいならVSCodeの拡張機能の方が使いやすいので不要 |
Git LFS(Large File Support) | テキストではないファイルをGitで扱うと、リポジトリのサイズが膨大になってしまう。それを解決するための拡張機能。 ※たぶん必要 |
Associate .git* configuration files with the default text editor | 『.git』ファイルを関連付ける。 ※必須 |
Associate .sh files to be run with Bash | 『.sh』ファイルを関連付ける。 ※必須 |
Use a TrueType font in all console windows | Git Bashのフォントが『TrueType』になる。 ※日本語文字化けあるため不要 |
Check daily for Git for Windows updates | Git For Windowsのアップデートを毎日チェックしてくれる。 ※任意 |
エディターの設定
Git BashでのCommit時に使用されるエディターの選択。好きなものを選択してNextをクリック。
※今まではVimを使用していたが、今はVSCodeを選択しています。
WARNINGの内容
このユーザーに対してのみインストールされるから、他のユーザーで使えないですよと言っています。特に気にしなくていいです。
環境変数の設定
次は環境変数の設定です。適切に設定してNextをクリック。
Use Git from Git Bash only | PATHに何も追加しないため、Git Bash上でのみGitのコマンドが使用できる。 |
Run Git from the Windows Command Prompt | PATHに C:\Program Files\Git\cmd を通す。PowerShell等でもGitのコマンドが使用できる。 ※こちらを推奨します。 |
Run Git and included Unix tools from the Windows Command Prompt | PATHにC:\Program Files\Git\cmd,C:\Program Files\Git\mingw64\bin, C:\Program Files\Git\usr\bin を通す。UNIXのコマンドが使用できるようになるが、windowsのコマンドがいくつか使用できなくなる(オーバーライドされる)。 |
リモートリポジトリとの通信方式の設定
好きな方を選んでNextをクリック。
Use the OpenSSL library | 一般に使用されているライブラリを使用。 ※詳しくないのでデフォルトのこちらを設定。 |
Use the natibe Windows Secure Channel library | Windowsのネイティブライブラリを使用。 |
改行の扱い
CheckoutとCommit時に改行をどのように扱うかについての設定。
リポジトリ上ではLFで管理したいため、コミット時にLFに変換してくれる真ん中を選択。
OSによるCR・LFの扱いの違いについては一度調べて理解しておくことをお勧めします。
ターミナルエミュレータ
Git Bashとして使用するターミナルの設定です。適切なものを選択してNextをクリック。
下を選択するとWindowsに標準で搭載されている”cmd.exe”が使用されます。機能的に上の選択肢[MinTTY]を選択した方が無難です。
拡張オプション
いくつかの拡張機能について、選択してNextをクリック。
Enable file system caching | fscasheを有効にするかどうか。リソースを多少消費する代わりにgitの各種コマンドの応答が早くなります。 ※推奨。 |
Enable Git Credential Manager | 資格情報マネージャー。色々と認証関係の処理が簡略化されるようになります。 ※入れていない場合についてよくわかっていないので推奨。 |
Enable symbolic links | Gitでシンボリックリンクを使用できるようにするかどうか。Windowsでは[ショートカット]ファイルのことです。 シンボリックリンクはOSによって仕様が違うので私は不要を選択。 |
インストール
新しいコマンドを使用できるようにするか選択してインストール。やっとです。。
使ってみる
簡単な使用方法を説明します。
- テストファルダを作る
- [Git Bash]を開く
- [git init]する
- テストファイルを格納する
- [git add] [git commit]する
- テストファイルを編集する
- 差分を見てみる
- [git add] [git commit]する
まずは適当なフォルダを作成します。
右クリックから[Git Bash Here]をクリック。ターミナルが開きます。
ターミナルに[git init]と入力します。”.git”というフォルダが生成されます。このフォルダが差分を管理してくれます。同じ階層もしくはその配下のファイルを監視します。
今はまだ何もファイルを管理していません。
“test.txt”を作り、適当に文字を入力して保存します。
ターミナルに[git status]と入力します。
“test.txt”が作成されたけど、
1.このファイルを知らない
2.それにこのファイルの履歴も無い
と言っています。そこで、この二つを解決するコマンドを入力しましょう。
それでは[git add .]と[git commit]と入力します。私の環境では、commit時のテキストエディタにVSCodeを選択したのでVSCodeが開きます。
first commit.
とでも入力して[ctrl+s]で保存しましょう。VSCodeを閉じてターミナルを見ると、うまく保存されたようです。
ここまでを軽く説明すると、[git add .]で新しくできたファイルをgitに教え、[git commit]で現在の”test.txt”の状態を保存しました。
最後にターミナルに[git log]を入力します。先ほど入力したコメントが表示され、コミットが登録されたのがわかります。このようにして履歴を保存し、コマンドやグラフィカルなツールを使用することで差分の把握やプロジェクトの管理ができます。
最後に
git自体の機能についてはこの記事ではなく素晴らしい他のサイトがいくつもありますのでそちらを参照して頂いた方が良いです。
git自体にかなりの機能があり、最近の開発ツール自体にもgitを簡単に扱うための機能があるため色々覚える必要がありますが、基本機能はエンジニアなら必ず覚えておいた方がよいです。
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