目次
はじめに
以前ESP-32による監視カメラを作成したのですが、性能限界かFPSが思ったよりも出ませんでした。
そこで、Raspberry Piでやってみようと思い、小型製品のRaspberry Pi Zero Wを購入しました。
Wはピンヘッダーがはんだ付けされてないタイプです。
Lチカなどの教育用であればピンヘッダーがはんだ付けされているWHを購入することをお勧めします。
この記事では下記2点についてまとめました。
- OS入りのSDカードを作成する
- ホストPCからUSB接続給電して起動する
以下の記事でRaspberry Pi ZeroをホストPCからUSB接続のみでセットアップ・使用する方法を記載しています。
マウスやキーボード、モニターをRaspberry Piのために買う費用を抑えたい方はご覧ください。デバイスドライバの話やssh接続の話が出てくるので難易度は高めです。
難しそうだと感じるのであればマウスやキーボード、モニターRaspberry Piのセットアップのために購入することをお勧めします。
Raspberry Pi OS (Raspbian)について
Raspberry PiはARMアーキテクチャで設計された小型PCです。購入時点ではただの板で、OSをインストールすることで使用できます。
アーキテクチャと聞くとIntelやAMDが浮かぶけど、最近はARM版のMacOSが出てARMが盛り上がっているね。
OSはLinux、特にRaspberry Pi OSと呼ばれるOSをインストールすることが一般的です。
Raspbianと呼んだ方がピンと来る方もいらっしゃると思います。2020年5月に正式名称がRaspberry Pi OSになりましたので、こちらで覚えましょう。
OSと言えば
- Windows OS
- Mac OS
- Ubuntu, Redhat 等のLinux OS
等は聞いたことがあるかもしれません。Raspberry PiにはWindows OSやMac OSをインストールすることは基本ありません。(やろうと思えば可能ですが)
用意するもの
- パソコン(ホストPCと呼ぶ)
- Raspberry Pi Zero W または Raspberry Pi Zero WH
- 32GB以上のSDカード
- ホストPCとRaspberry Pi接続用のケーブル(microUSBのやつ)
参照サイト
- SDカードへのRaspberryPi OSインストーラー
OS入りのSDカードを作成する。
まずはRaspberry Piの公式サイトから『Raspberry Pi Imager』をダウンロードし、インストールします。
インストールが完了したら起動してください。
起動するとこんな感じの画面が出ます。
[CHOOSE OS]をクリックし、[Raspberry Pi OS (other)]を選択。[Raspberry Pi OS Full(32-bit)]を選択してください。
Full版に何が入っているのか知りたい方は以下のサイトが参考になります。Raspberry PiはMathematicaが無料で使えるのでSDカードに余裕があるならとりあえず入れておきたい派なので今回はFull版です。
次は[CHOOSE STRAGE]を選択。書き込みたいSDカードを選んでクリックしてください。
※外付けHDD等を指している環境では間違ってそちらを選ばないように要注意です!中のデータが全部消えてしまいます。
ここまで選択すると[WRITE]が選択できるようになります。これをクリック。
先ほど言ったように全てのデータが消えることへの警告が出ます。[YES]をクリック。
書き込み中…
下の画面が出たら終了。
フォーマットの指示が出てもフォーマットしないように!せっかく書き込んだ内容が消し飛びます。(環境によってはG:の部分がE:だったりします)
Windowsから見ることができないフォーマットに変わっただけで、Raspberry Piからは普通に使用できます。
ちなみに私の環境では50分ぐらいかかりました。
ここまででOS入りのカード作成手順は終了です。
エクスプローラから確認するとこんな感じ。このうちboot (E:)とSDHC (G:)の2つが今回OS
を書き込んだSDカードになります。
このSDカードをRaspberry Pi Zeroに挿入して電源を入れると、まずboot部分が読みだされ、起動時の色々な処理を実行してくれた後にSDのストレージ部分が読みだされることになります。
Windows OSも実は同じような流れで起動しています。
普段はC:ドライブ領域しか見えていないと思いますが、ディスクの管理から詳細を見るとWindows OSのbootにあたる領域があることがわかります。
ディスク0がWindowsのメインストレージで、ディスク3がSDカードです。
ホストPCからUSB接続給電して起動する
それでは早速起動してみましょう。
先ほど作成したOS入りのSDカードをRaspberry Pi Zeroに挿入してください。
そして、Raspberry Pi Zeroに2つついているMicroUSBポートの内側の方とホストPCを接続してください。
すると…
右下のLEDが付きましたね!
これはSD内のOSが動作している証拠です。
デバイスドライバーから確認してみると、USBシリアルデバイス(COM7)として認識されていることがわかります。
※外側のMicroUSBポートの場合OSは動作するけどホストPCからデバイスとして認識されないので注意!給電用ポートなのでホストPCと通信できないのです!
ここまででOS起動までできました!
あとはお好きにMiniポートやMicroUSBポートを使用して小型PCとして使用しましょう。
給電も別にPCから行う必要はありません。むしろ一般的なPCのUSBポートは5V500mAの2.5Wしか出力できないのでアダプタを使用してコンセントから給電した方が良いです。
公式サイトによると、Raspberry Pi Zeroシリーズは150mAで動作するとのことですので今回はPCのポートから給電して動作確認をしました。
ホストPCとRaspberry Pi Zeroだけでセットアップ・制御する方法について
私はRaspberry Pi Zeroのためにモニタやマウスを買うのが嫌だったので、USB OTG(On The Go)の技術を用いてセットアップを行いました。
別記事にまとめたのでそちらをご覧ください。
コメント